ビジネス環境や市場・組織・個人などあらゆるものを取り巻く環境は一転。
将来の予測が困難になっている状況が続いていますね。
この状況のことをビジネス用語では「VUCA(ブーカ)」と言い、よく耳にしている人も多いかと思います。
ここで少しおさらいをしましょう。
「Volatility:変動性」
「Uncertainty:不確実性」
「Complexity:複雑性」
「Ambiguity:曖昧性」
という、4つの単語の頭文字を取った造語。もともとは冷戦後の複雑化した国際情勢を示す用語として、1990年代より使われ始めた軍事用語です。
具体的にはどのような状況なのか。
□Volatility(変動性)
=予測不可能な変動が激しい状態
⇒スマートフォンや各種SNSの急速な普及。それに伴う営業やマーケティング手法の変化
□Uncertainty(不確実性)
=不確実な事柄が多くどう変化するか予想できない
⇒地球温暖化による気候変動、副業解禁や高齢者の活躍といった少子高齢化に伴う動き
□Complexity(複雑性)
=単純な解決策を導き出すのが難しい状態
⇒国によって差がある“キャッシュレス化”の浸透度合い
□Ambiguity(曖昧性)
=絶対的な解決方法が見つからない曖昧な状態
⇒大手企業がベンチャー企業向けに投資する“ベンチャーキャピタル”など
■VUCAの時代 世界情勢が一転した昨今、既存の価値観やビジネスモデルが通用せず世界的にVUCAの度合いが増しており、VUCAの時代とも言われています。コロナ禍において、同じ業種でも業績を大きく伸ばした企業、反対に廃業においやられてしまう企業と明暗がハッキリと別れました。
所在地や企業規模にもよるため一概には言えませんが、大きく業績を伸ばした企業に共通していることに「意思決定の速さ」が上げられます。
未曾有のコロナ禍で、一寸先は闇。もちろん前例などありません。
そんな中、的確な状況判断に基づく、迅速な実行を目的とした意思決定ができた企業だけが業績を伸ばし生き残っていることは確かです。
■OODAループ 急激な変化にさらされる環境下によって効果を発揮しやすい意思決定手法
「OODAループ」。これも米軍が提唱した思考法です。
「Observe(観察)」
「Orient(状況判断)」
「Decide(意思決定)」
「Act(行動)」
の頭文字で、PDCAサイクルが「計画を立ててから行動する」のに対し、OODAループは「状況を見てとりあえずやってみる」ところから始まります。
じっくり計画を立てている時間がない現在、まさにVUCAの時代に合った思考法で、欠かせないスキルのひとつと言われています。
次回はVUCAの時代における、企業や組織の在り方についてお話しさせていただきます。
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